初代エルミ（PC版）その9

エルミの世界にはへんな武器防具が沢山あります。沢山！
長襦袢やふんどしに始まり、
へんなトンカチにへんな枝切り鋏、不確定名カシナート、
更に敵の持つ装備はえらい人の本領発揮、頭イカれた（9割誉め言葉）世界観をこれでもかと満喫できる事この上なし。
極めつけがブルーレイン。かの有名なブルーレイン。確定名縞パン。装飾品。-1（使用済の意）に至っては頭装備。確定名使用済縞パンを頭に装備。
頭イカれてんのか…（9割誉め言葉。大事な事なので2回言いました）
エルミの武器防具と言えばこの頭イカれた（9割誉め言葉）素敵ナイス図鑑という位には存在感が溢れ過ぎてへんな匂いがしてきそうなもの、
だったのを極度乾燥なゴシックちゃんの世界に持ってってしまったモンだからさあ大変、というのは過去に記した通り。
そら図鑑機能自体オミットさせるわ…復活させたら尚の事違和感だらけになるわ…

エルミに限らず、この手の（ウィズライク）RPGにおいては用意された図鑑をコンプさせるというのも人によっては目標になる訳です。
コンプに至らずとも図鑑画像図鑑文章を眺めて読んで楽しんで、という部分は結構な目標になる訳でしてな。
そのためにどれだけ魅力的な、惹きつけられる画像文章をこさえられるか、ってのはゲームつくる人の腕前次第。
他作品他メディアの露骨なパクり、過去作品をしらん人には何もわからん内輪ネタ、あたりはちょっとよくないぞ。気を付けよう。
そういうのは多少匂わせる位でいいのだ。カシナートとかヅラとか。

で実際の武器防具としての性能の話なのだけど、侍なら村正、戦士なら強まった敵装備、と前衛職本職の最終装備はほぼ確定となるものの、それ以外の装備は割と自由。
その気になれば冥土にモップ持たせたままとか戦乙女に武田久美子とか忍者にふんどしとかしたい放題やりたい放題。いざとなれば錬金もあるし。
皆もレオタード着せたり*にプラグブッ挿して尻尾生やしたりしよう。
その辺の拘りを持とうと思ったままクリアは勿論クリア後もある程度はなんとかなるのがいい所だと思います。裏ボス討伐ともなると流石に大変かもだけど。
真かーちゃん（続編の裏ボス）ぶち転がした時は侍以外割と適当な装備だった気もするな…どうだったっけっかな…誰だったか忘れたけどビキニアーマーは着せてた覚えがある。間違いなく。

ヤダヤダ！真面目でダークなファンタジーじゃなきゃヤダ！世界観に合わない武器防具とか超ヤダ！って人は…ごめんな！エルミって割とスットコドッコイな世界観なんだわ！
フルプレートに身を包んだ戦士の隣にふんどし一丁のニンジャと縞パン穿いた冥土がいるような世界観を受け入れられるかどうかだ。
そもそも敵モンスに冥土だの座布団タワーだの出てきてる時点で大概な気もする。
かくしてエルミの世界に狂った図鑑が降臨する事となったのだ。この手の拘り光るゲームにおいては一種の狂気がゲームの質にも影響を与える気がする。昔も当時も今も尚。



改めてダンジョンBGMをチェルノブメインテーマにし（てしまっ）た事を半分後悔。ダンジョンの雰囲気が反転してしまったのだ。反転。マジで。
例えば複数階層あるダンジョンで前半部分は屋外の比較的明るめ音楽、だったのが後半は正にダンジョン地下迷宮で不安を煽るBGMと雰囲気に今は引くかいや進むか、みたいな葛藤がある訳ですよ。
それが後ろを振り返りはすれど見つめるだけで決して戻らない男のテーマ曲がBGMともなると妙に明るく前向きでLet's Go Go Goってなるんです。なっちゃうんです。なってしまった…
あの軽快で痛快なドット絵によるチェルノブの疾走が頭を過ぎってしまうんですよ。ノリノリでイケイケなんですよ。不安？ねえぜ！我前に敵は無し！ってなっちゃうんですよ。って言うのも何度目なんだやら。
これがチェルノボリューションしてしまった男の末路だ。憐れんであげて欲しい。



そんなに言うほどチェルノブってへんなゲームなのか？
と言われると…まあへんなゲームですよ。
普通のよくある横スクロールSTG、の主人公が人間、だからジャンプとかしながら先に進むタイプ。昔ガンダムでそんな奴あったじゃないすか。あれあれ。あんなん。
後退は無い、とは言うけれど後ろにレバー入力するとその場に留まる→横スクロールで画面上は位置が後方に下がる、という感じなんですな。
ゲームシステムだけで言えばそこまでへんじゃないんだけど…世界観がへんなんです。全体的に。万遍なく。敵も味方も武器も背景も何もかも。
それがMD版では倍率ドン更に倍だ。BGMもだ！ウッとかハッとか言い出すBGMと共に背景ではピラミッドが疾走するのだ。
なんなら動画で観るだけでもへんな世界観を味わう事ができるので未体験な人は是非観て欲しいのです。
でもせっかくだからMDミニ2とか持ってる人なら一度は遊んでみて欲しいのです。ゲームとしてはそこまでへんじゃないけど全体的に醸し出されるあのへんな雰囲気はやっぱり遊んでみてこそって気もしますから。
だからやれ！チェルノブ遊んでくれ！頼む！可能なら原作たるアケ版も！
…いや自分も遊んでみたいんですけどねアケ版。アーカイブで自分ん家で遊ぶんじゃなくて実際にゲーセン現地で。
しかし如何せん古いゲームなので基盤も無いだろうしあったとしても稼働させてるゲーセンがどこにあるのやら…



で、そんな愉快痛快なBGMに設定しちゃったモンだからダンジョン攻略もノリノリだぜってだけのお話でした。
屋外BGMは乾坤の血族と黄昏の聖痕、遺跡類はドラキュラ伝説、なので他の立地においても相当アクション色の強い今作です。